2014 年 124 巻 8 号 p. 1533-1538
膠原病および類縁疾患の診療において,自己抗体検査は診断に役立つのみでなく,疾患活動性の評価,予後の推測,また治療方針を決める際にも非常に有力な手掛かりとなる.自己抗体のスクリーニング検査としては,Hep2細胞を用いた蛍光抗体間接法が最適である.抗原特異的な自己抗体の検出および定量には,各種ELISA法が有用である.実臨床においては,それぞれの検査の利点と欠点を正しく理解して適切に組み合わせることにより,自己抗体の有無と意義を正しく評価することが重要である.