日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム 肉芽腫性疾患をさらに深く知ろう
3.心臓サルコイドーシス:皮膚科医に必要な知識
森本 紳一郎加藤 靖周
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2015 年 125 巻 11 号 p. 2073-2080

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抄録

サルコイドーシス(サ症)は,一般には予後良好な疾患と考えられているが,ひとたび心病変が生じると,難治性の心不全や突然死などを招き,予後不良となる.この心病変の存在が,サ症患者の予後を左右すると考えられており,皮膚サ症患者において心病変が存在するかどうかは極めて重要な問題となる.皮膚サ症の患者で,循環器医によってある時点で心病変の存在が否定されても,5~10年後に心病変が顕現化してくることがあり,心電図などで何らかの異常が認められている場合は,年単位で循環器科の受診が必要となる.

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