2017 年 127 巻 13 号 p. 2785-2789
顔面や手背などの日光曝露部に限局した皮疹を認めた場合,まず光線過敏症が疑われる.降圧薬などの薬剤を内服していないか,発症時期や家族歴などを問診することにより種々の疾患が鑑別される.病院における検査で非常に大切なのが,UVA,UVBや可視光による光線テストであり,遺伝子検査を含めた血液検査を参考にしながら診断につなげていく.治療としては遮光が大切であるが,皮膚科医が積極的に病態の作用波長を探していくことが,誤った遮光指導や,患者本人による過度な遮光を防ぎ,患者のQOL低下を防ぐことにつながる.