日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム 皮膚病変形成における好酸球の役割
1.好酸球性膿疱性毛包炎の診断と治療のアルゴリズム
野村 尚史
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2019 年 129 巻 2 号 p. 149-155

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抄録

好酸球性膿疱性毛包炎(eosinophilic pustular folliculitis, EPF),別名,太藤病は,瘙痒の強い毛包一致性の無菌性膿疱が,顔面を中心に出現する難治性疾患である.インドメタシンの内服が奏効する.ときに本症の診断を契機として,HIV感染や悪性腫瘍(特に造血系)が見出される.造血幹細胞移植後にも好発する.2010年の全国疫学調査から,EPFの男女比は1:1で,患者の10%はHIV陽性だった.本稿ではEPFの診断と治療のアルゴリズムを紹介する.

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