日本皮膚科学会雑誌
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原著
浜松医科大学皮膚科における発汗試験(スポット法)の実際と特発性後天性全身性無汗症30症例の発汗障害部位のまとめ
影山 玲子中澤 慎介青島 正浩藤山 俊晴伊藤 泰介戸倉 新樹本田 哲也
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2021 年 131 巻 4 号 p. 707-711

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抄録

特発性後天性全身性無汗症(AIGA)の診断には,ミノール法を代表とするヨードデンプン反応を利用した温熱発汗試験が一般的である.通常,同試験では全身皮膚への試薬塗布が行われるが,全身への試薬塗布は患者・医療者双方にとって肉体的・時間的負担が大きい.当科ではそれらの問題を解決するため,同試験を12カ所のスポットで施行している(スポット法).スポット法により診断されたAIGA 30例の解析から,AIGAでの無汗・低汗部位として上腕・前腕・大腿・下腿の四肢で最も頻度が高いことが示唆された.

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