日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム アトピー性皮膚炎の病態
1.KPRPの発現低下とアトピー性皮膚炎のバリア機能異常
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2021 年 131 巻 8 号 p. 1815-1820

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抄録

今回我々はkeratinocyte proline-rich protein(KPRP)というバリア機能関連の蛋白遺伝子がアトピー性皮膚炎の病態に関与していることを明らかにした.KPRPはアトピー性皮膚炎患者の病変部では発現が低下しており,その局在はloricrinの発現場所と組織学的に一致していた.KPRPノックアウトマウスを作成してさらなる分析を行ったところ,KPRPが欠損しているとデスモソームの構造異常が生じ,角質層が剝れやすいことが明らかになった.

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