日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム 蕁麻疹と血管性浮腫診療の進化を知り実践するために
3.血管性浮腫の診断と治療
猪又 直子
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2023 年 133 巻 11 号 p. 2581-2587

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抄録

血管性浮腫は,原則,蕁麻疹を合併しないブラジキニン起因性と,蕁麻疹を合併しやすいマスト細胞メディエーター起因性に大別される.前者の代表例,遺伝性血管性浮腫は,喉頭や消化管などの粘膜の浮腫が単独で現れることもあり致死的になる.近年,その新規治療薬として急性発作時のB2受容体拮抗薬,長期予防のブラジキニン阻害薬や抗ヒト血漿カリクレイン抗体,C1-インヒビター阻害薬などが登場し,より安全な管理が可能になった.

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