2026 年 136 巻 4 号 p. 503-508
アトピー性皮膚炎の皮膚バリア異常の本質は,概念的には,「タイプ2炎症を誘導しやすい特性を有する」かもしれない.そして,皮膚バリア機能に関連した臨床的特徴である,「一見無疹部に見える皮膚におけるバリア機能の低下」や「抗菌バリア機能低下」は,遺伝的背景あるいは炎症(特に,タイプ2炎症)の結果と推測される「外部環境刺激に対する反応性の低下」と理解できるかもしれない.また,アトピー性皮膚炎で認められるバリア関連の遺伝子異常は,単にバリア構造を傷害することにとどまらず,炎症(特に,タイプ2炎症)を強力に誘導するような機序を惹起し得る「壊れ方や異常」を促すような特質があるのかもしれない.