1957 年 67 巻 2 号 p. 120-
所謂腫瘍状皮膚結核は,臨床上特異な形態を呈する真正皮膚結核の1群の總稱であるが,その病型の何れを問わず稀なものとされていて,Hamannは18年間にその6例を見たに過ぎないと云う.本邦での報告も極めて少く數例を見るのみであるが,當敎室よりさきに白取がTbc. Verrucosa fungosa lymphangiectatica(Lewandowskyの1例を報告した處,續いて他の一型,即ちTuberculosis papillomatosa hypertrophicaに屬すると思われる1例を經驗し,著者の1人中込が岩下敎授と共に發表したが,茲に更に詳細を記述する.