1964 年 74 巻 3 号 p. 134-
紫外線の有害作用から皮膚を保護するために諸種の紫タト線遮断剤が有効であることは,今日既に多くの報告にも確認されている.われわれの教室において,その1種であるクロロキン;Chloroquinium phosphate;7-chloro-4-(4-diethylamino-1-methylbutylamino)-quinoline diphosphateに関する経口実験を行ない,紫外線による紅斑並びに皮膚癌の発生が阻止されることを明らかにした.しかしこの紫外線に対する耐容量の増加機序については,今日なお良く説明がなされていない.