日本皮膚科学会雑誌
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結核ワクチン(結核菌体抽出物質)によるB.C.G.潰瘍の治療について
飯田 康衛平井 敏之浦辺 清道福本 寅雄水野 綾子
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1964 年 74 巻 3 号 p. 165-

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抄録
結核の予防対策として,現在広く行われているB.C.G.皮内接種法が採用されるまでには,一方では賦与した免疫を安定させ,他方では接種局所の反応を軽減させるため種々の努力がなされてきた.このような努力にも拘らず,B.C.G.接種に当つて必ず問題となるのは,局所に発生した潰瘍にきわめて難治なものの存在することである.難冶の潰瘍をおそれる余り接種を嫌う傾向があるのは事実で,結核予防法実施の上に大きな障害となつていることは周知の通りである.従つて,潰瘍発生を未然に防ぐか,或いは発生した潰瘍を迅速,的確に治癒させる方法を完成することはきわめて重要なことであるが,一方このような方法がツベルクリン・アレルギーひいては生菌免疫にどのような影響を及ぼすかは,さらに重要な問題といわなければならない.我々のワクチン療法は最初皮膚結核症を対象として出発したものであるが.たまたま昭和27年BCG潰瘍に卓効を奏することが注目されて以来,症例をかさねワクチン療法の優秀性を確認することができたので,その大略をのべ,さらにワクチンによる潰瘍の治療とツ・アレルギーとの関係についての実験成績を一括報告する.
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© 1964 日本皮膚科学会
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