日本皮膚科学会雑誌
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主として動物皮膚におけるマスト細胞の実験的観察
岡田 実茂
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1965 年 75 巻 1 号 p. 89-

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抄録
Ehrlich(1879)は動物皮膚組織内にトルイジンブルー染色により著明なメタクロマジー性をしめす顆粒をもち,線維芽細胞に類似した外形を呈する細胞を発見して,これをマスト細胞と名付けた.その後本細胞の形態学的,数的変化に関する研究成果が次々に発表され,皮膚疾患との関係についても,Prak-kenら,Asboe-Hansen,斎藤などの報告があり,色素性蕁麻疹をはじめとして,扁平紅色苔癬,湿疹,尋常性天疱瘡,鞏皮症などでは著明に増加してくることや,皮膚腫瘍周辺の結合織内に腫瘍をとりかこむようにして増加してくることなどが次第に明らかになった.最近,組織化学,生化学の発展にともない,顆粒内メタクロマジー性物質の解明に努力がなされ,ヘパリン,ヒスタミン,セロトニン,ヒアルロン酸などが含まれていることが判明し,これら物質はマスト細胞から周囲の基質に顆粒を放出する,いわゆる脱顆粒現象によって組織内に遊離されると考えられている.著者は皮膚,特にマスト細胞(後述するマスト細胞とは組織肥胖細胞を意味する)を多量に含有しているラッテの皮膚を主にもちいて,皮膚炎症時,ヒスタミン遊離物質投与時などにおける本細胞の数的,形態学的変動を追究した(第1図).
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© 1965 日本皮膚科学会
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