日本皮膚科学会雑誌
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アトピー性皮膚炎の血管生理の研究 Ⅱ アトピー性皮膚炎における皮膚顕微鏡の臨床診断的応用に関する研究
木下 正子
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1965 年 75 巻 4 号 p. 249-

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抄録
アトピー性皮膚炎atopic dermatitis(略称A.D.)はその形態学的にも,生理学,免疫血清学的,精神身体学的,発生学的,風土上及びその他,多方面にわたつて興味があり,検討の余地ある疾患である.今日,われわれのアトピー性皮膚炎としているものは,Brocqがneurodermatitisの概念を発表した時は未だlichen及びprurigoに属する1群の形態的変化の1つと考えられていた.Brocqは本疾患をlocalized 及びdisseminatedに分け,さらに半世紀後に至つて,本疾患患者は,しばしば,喘息,アレルギー性鼻炎を合併したり,また家族的にこれらの疾患が高率に見られることが判り,Besnier(1892)は本疾患と喘息,枯草熱及び胃腸障害(gastro-intestinal disturbance)の合併に注目している.また幼児,年長児及び成人では病像は異なるが,同一の疾患であることが判り,1931年Cocaはアトピーatopyなる概念を発表した.すなわちこのものを彼は,『知られている限りでは人間以外の動物には見られないところの遺伝的影響のある人間に特有の過敏性の1臨床型』としている.次いで1983年,Wise,Sulzbergerらはdis-seminated neurodermatitisをアトピー性皮膚炎の名
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© 1965 日本皮膚科学会
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