日本皮膚科学会雑誌
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悪性多発性円形脱毛症における局所皮膚代謝に関する研究
浦野 和民
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1965 年 75 巻 6 号 p. 437-

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抄録

円形脱毛症はその発生頻度もかなり高く,日常しばしば遭遇する疾患である.また本症に関する発表は多数見ることが出来るが,その原因論も伝染説,神経説,内分泌障害説等があり,本態についてはいまだ完全に解明されていない,特に多発性円形脱毛症,汎発性脱毛症等の悪性症例についての研究は必ずしも多数とはいいえず,なお不明な点が多く残されている.わが教室においては悪性多発性円形脱毛症の発生病理について総合的研究を行ないすでに古谷,神田によつて発表されている.近年に至り生化学をとり入れた新しい病理学分野の発達とともに皮膚疾患の病態生理学的検索が注目されるようになつた.すなわち病変局所の皮膚代謝の研究である.そこで本症の発生病理解明への一端として,脱毛局所の皮膚代謝の研究を行ない興味ある成績をえたので,その後の知見をも加えてここに発表する.

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© 1965 日本皮膚科学会
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