弘前大学医学部皮膚科教室
1965 年 75 巻 9 号 p. 589-
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
トルコ鞍側面X線像(以下トルコ鞍像と略す)と各種疾患との関係は前者が内分泌系の中樞である下垂体の骨床をなすという理由から諸家の関心を呼び,すでに多数の報告がなされているが,各種口径,深径並びに側面積など鞍の大小を表現する値(これらを鞍値と稱する)の測定において対照健常人値の性別・年令別変動,X線写真上の拡大率及びこれらの推計学的検討や鞍形分類の基準などを充分考慮せる報告は未だ充分とはいい難い.この度著者らは上記諸点に留意して健常人のトルコ鞍像を検査したので,その結果を報告する.