日本皮膚科学会雑誌
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皮膚科領域におけるコルチコイド療法に関する研究―とくに奏効機序を中心に―
中村 家政, 協力者 桑原 宏始 菊池 一郎 木村 晴世 梅木 昇次 小野 友道 坂梨 洋 佐藤 隆久 大森 廸
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1970 年 80 巻 10 号 p. 695-

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抄録
コルチコイド(以下「コ」と略す)といえば,最も代表的な抗炎症剤乃至アレルギー剤で,一般に,「コ」は血管透過性の亢進を強く抑制する作用がある他多角白血球の血管外遊走も阻止して,炎症の発生を最小限度に阻止することが主なる作用の如く考えられているが,実際吾々が臨床で遭遇する症例は,モデル実験にみるような典型的な炎症はむしろ少なく,ときには炎症といい難い疾患にさえしばしば奏効する.例えば,「コ」は尋常乾癬・湿疹・尋常天疱瘡・掌蹠膿疱症・紅皮症などに卓効するが,これらの疾患はいずれも表皮性疾患で,血管とはそれ程緊密な関係がないように思われる.もつともこの内乾癬・湿疹などでは,同時に真皮の血管にも明らかな病的変化が見られるが,その主体は表皮にあるように考えられる.この他円形脱毛症・悪性リンパ腫にいたつては,奏効機序が今なお判然としないが,少なくとも抗炎症・抗アレルギー作用では満足な説明ができないように思われる.かかる点に興味を惹き,演者らはこの数年間「コ」の奏効機序について検索をすすめてきたが,今回はこれまでに得た知見をまとめて述べてみたい.
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© 1970 日本皮膚科学会
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