抄録
Collagen-like Protein(CLP)即ち血中ペプチド型のハイドロキシプロリンはコラーゲン由来あるいは関係するものとされているので,CLPの消長を調べることから生体内のコラーゲン代謝がうかがえるのではないかと考えた.そこでLeRoyらの方法に準じ,正常人および皮膚結合織疾患患者につきCLPを測定した.その結果,正常人のCLP値は9.1±0.2μg/mlで,年令および性別による差異は統計上認められなかった.また汎発性鞏皮症,限局性鞏皮症,急性エリテマートデスにおいてはCLP値は明らかに正常より低値を呈し,弾力線維性仮性黄色腫,線状皮膚萎縮,疱疹状膿痂疹においても一般に低値であった.一方,皮膚筋炎では一定の値は得られなかった.壊疽性膿皮症は殆んど正常であった.皮膚結合織疾患のうち汎発性鞏皮症およびSLEの数例につき,症状とCLP値の相関関係を求めたところ,症状の軽快とともにCLP値が上昇あるいは正常域へ近づくことが判った.以上の成績からCLPは単に全身症状の影響だけでなく,病巣局所のコラーゲン重合あるいは崩壊を反映するものと考えたい.