抄録
エリテマトーデス(「エ」)無疹部に紫外線を照射して,病変部に類似の皮疹をつくる試みが,種々なされてきた.著者らは3,100Aにピークを有する蛍光ランプを用いて,8MEDを患者の背部無疹部に週1回ずつ,4回の連続照射を行なった.照射部は,単なる非特異的紅斑のみで,病理組織学的にも「エ」の典型像はみられなかった.しかし,その照射部紅斑の電顕的観察で,血管内皮細胞内に「エ」病変部にみられると同様なウイルス様粒子とライソゾームを見出した.対照として対側より採取した非照射部正常皮膚には,これらはみられなかった.したがって,3,100Aの紫外線8MEDの照射がウイルス様粒子の出現を誘発したものと考えられる.