日本皮膚科学会雑誌
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いわゆるauto-immune annular erythema についてSLE様の病理組織学的ならびに免疫組織学的所見を示した環状紅斑の1例
安江 隆大橋 勝
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1975 年 85 巻 8 号 p. 473-

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抄録
躯幹,四肢に多形溶出性紅斑様の環状紅斑が,また,口腔粘膜にはエリテマトーデス (LE) 様の粘膜疹が認められた53歳男子症例を報告した.その皮疹部および無疹部の病理組織学的ならびに免疫組織学的検査にて,SLE に酷似した所見が認められ,各種臨床検査においても LE に近い所見がえられたか,電顕的に皮膚病変部のウイルス様粒子の存在は証明されず,LE 細胞や抗核抗体は陰性で,血清中の補体成分 (β1c/1A3,β1E) の減少も認められず,またその皮疹に対して副腎皮質ホルモン剤が無効で,アザチオプリンが有効であった.こうした症例は従来,亜急性 LE とか auto-immune annular rerythema とかいった病名で報告され, SLE ないしはその亜型とみなされているが,今回の知見から考えると,むしろ LE とは異った疾患である可能性の方が強いように思われる.
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© 1975 日本皮膚科学会
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