日本皮膚科学会雑誌
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デキストラン硫酸皮内局注による実験黄色腫および酸性ムコ多糖の黄色腫発生への関与
小玉 肇益田 勤
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1977 年 87 巻 5 号 p. 299-

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抄録

デキストラン硫酸,コソドロイチン硫酸,ヒアルロン酸およびヘパリンを家兎皮内に局注し,経時的に肉眼的ならびに組織学的に観察した.デキストラン硫酸局注部では局注後2週間目には扁平黄色斑がみられ,脂質を有する泡沫細胞が巣状に出現した.ムコ多糖局注部では,あらじめヒスタミンを局注して血管透過性を高めておいた部においても,肉眼的に特記すべき所見はみられず,泡沫細胞も出現しなかった.βリポ蛋白はその質的変化としてデキストラン硫酸と複合体を形成することにより組織球に摂取されやすくなり黄色腫様変化が出現すると考えた.酸性ムコ多糖かβリポ蛋白と複合体を形成することにより黄色腫発生に関与するとは考えがたい.

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© 1977 日本皮膚科学会
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