日本皮膚科学会雑誌
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紫外線紅斑と相反則
佐藤 吉昭入交 敏勝大川原 脩介御藤 良裕
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1978 年 88 巻 4 号 p. 289-

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抄録

健康人皮膚における紫外線紅斑反応を,波長 255 および 290nm の単色光を用いて相反則の立場から検討した .IkWXe ランプを光源とする prism single monochromatorの出射窓に透過率 1% の neutral filter ( NF )をつけ,前記2種類の単色光を健康成人17名(男10,女7)の背部皮膚に照射した.照射後24時間目に各 MED を,NF なしで照射したときのそれと比較した.モの結果,NF で光の強さを 1/100 に弱めたときの MED は,NF なしのときに比して, 255nm では 1.54土0.14倍,290nm では 1.05土0.0 7倍をそれぞれ必要とした.これらの平均値をt一分布を用いて検定したところ 290nm の値は母平均(1.0)から抽出された標本とみなされたが, 255nmの値は母平均からの抽出標本とはみなされなかった(α=0.01).すなわち,健康人皮膚における紫外線紅斑反応は,光の強さが 1 : 100 のときには,波長 290nm では相反則か成立するが, 255nm では成立しないと結論した.

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© 1978 日本皮膚科学会
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