日本皮膚科学会雑誌
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88 巻, 4 号
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  • 亀田 忠孝
    1978 年 88 巻 4 号 p. 263-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
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    表皮の厚さと表皮細胞核ヒストンとの関係に関する報告は少い.著者は各種ヒストン染色法に顕徴測光法を組合せて,表皮の厚さと基底細胞核ヒストン塩基度との関係を検索した.表皮の厚さが一定しているモルモット耳部および足底部組織の比較では,表皮の薄い方で基底細胞核ヒストン塩基度の低下か認められ,その差は主としてリジン残基に由来するものであったべ減している生長期マウス尾部組織では,表皮が薄くなるとともに基底細胞核ヒストン塩基度は増加していた.
  • 亀田 忠孝
    1978 年 88 巻 4 号 p. 269-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    表皮の厚さは部位によって異.なっており,その理由は不明であるが,表皮の厚さが異なればその基底細胞核ヒストン塩基度にも差異のあることが認められている. そこで,モルモットを用いて Vit.A 酸および n-hexadecane の局所適用によって生じた人工的錯角化,過角化組織およびその正常に復した状態の組織について,顕微測光法により表皮基底細胞核ヒストン塩基度の測定を試みた.人工的錯角化部,過角化部ではいずれも基底細胞核ヒストソ塩基度が低下しており,リジン残基に著明な低下を認めた.一方,正常に復した組織のそれでは対照と差を認めなかった. これらの人工的肥厚表皮での基底細胞核ヒストン塩雌度の低下は DNA 合成活性が高まるための現象と考えられる.
  • 芋川 玄爾, 三島 豊
    1978 年 88 巻 4 号 p. 275-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    Greene の黒色腫細胞を材料として所謂ゴルジ分画を分離し電顕的に観察すると,本分画内にはこりレジ装置の fenestratedsheet 構造のみならず GERLと考えられる嚢状,吻合状,管状構造及び coated vesicle と考えられる spheroid bodies よりなるヘテロな構成要素がみられた. 所謂ゴルジ分画の dopa incubation 後,蔗糖密度勾配遠心分画法により,本分画内 dopa 陽性沈読2次分画を分離し,検討した結果,木沈澄2次分画は主に嚢状,管状構造のGERL 及び coated vesicle よりなるとともに,酵素活性的にも tyrosinase 活性の高値, TPP ase 活性の欠如ないし乏値を示した.本所見より電顕細胞化学的に dopa 反応陽性ゴルジ lamella と従来いわれて来た構造は GERL であることが生化学的にも明らかになった.
  • 佐藤 吉昭, 入交 敏勝, 大川原 脩介, 御藤 良裕
    1978 年 88 巻 4 号 p. 289-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    健康人皮膚における紫外線紅斑反応を,波長 255 および 290nm の単色光を用いて相反則の立場から検討した .IkWXe ランプを光源とする prism single monochromatorの出射窓に透過率 1% の neutral filter ( NF )をつけ,前記2種類の単色光を健康成人17名(男10,女7)の背部皮膚に照射した.照射後24時間目に各 MED を,NF なしで照射したときのそれと比較した.モの結果,NF で光の強さを 1/100 に弱めたときの MED は,NF なしのときに比して, 255nm では 1.54土0.14倍,290nm では 1.05土0.0 7倍をそれぞれ必要とした.これらの平均値をt一分布を用いて検定したところ 290nm の値は母平均(1.0)から抽出された標本とみなされたが, 255nmの値は母平均からの抽出標本とはみなされなかった(α=0.01).すなわち,健康人皮膚における紫外線紅斑反応は,光の強さが 1 : 100 のときには,波長 290nm では相反則か成立するが, 255nm では成立しないと結論した.
  • 菅原 信
    1978 年 88 巻 4 号 p. 293-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎(思春期乃至成人期)患者24例および対照健常人15例に対し,モの末梢血リンパ球膜表面免疫グロブリン (IgG, IgA, IgM および IgE)保有率ならびに血清 lgE 値を測定すると共に,膜表面 lgE 保有リンパ球陽性率と血清 lgE 値との相関を検討した. 1)末梢血リンパ球膜表面 IgG, IgA および lgM 保有率は,アトピー性皮膚炎患者群と対照群との間に有意の差を認めなかったが,膜表面 lgE 保有リンパ球陽性率は有意の差 (p<0.01) をもってアトピー性皮膚炎患者群に高かった. 2)血清 lgE値も:アトピー性皮膚炎患者群に p<0.01 で有意に高値を示した. 3)全例(39例)の膜表面 lgE 保有リソパ球陽性率および血清 lgE 値(対数値)間の相関を検討し,両者間に相関係数 (r)=0.57 なる結果を得た. r = 0.57 は p<0.01, 症例数39 (n=37) に於いて有意義であり,膜表面lgE保有リンパ球陽性率と血清 lgE 値(対数値)の間には有意義な相関があるといえる. すなわち,この結果は本症に於いて活性化 lgE 産生 B-cell の増加を間接的に証明するものと考える.以上から,血清 lgE 値の検索と並んで末梢血リソパ球膜表面 lgE 保有率の検索が本症の発症機序解明のi n vitro の手段として今後さらに必要となると思われた.
  • 1978 年 88 巻 4 号 p. 299-
    発行日: 1978年
    公開日: 2014/08/22
    ジャーナル 認証あり
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