1981 年 91 巻 6 号 p. 637-
Harber 分類Ⅲ型日光蕁麻疹の1例を報告した.患者は42歳主婦. Slide projector 光源(360~700mm)で膨疹誘発可. Passive, revetsepassive transfer. porphyrin 全て陰性.膨疹の action spectrum は 400~500nm. 530nm 以上の可視光線(東芝色ガラス・フィルター0-53使用)で膨疹発生抑制.以上の結果より projector 光源波長領域(360~700nm)中 action spectrum は 400~500nm であり,より長波長の 530~700nm は inhibitionspectrum と考えられた.この抑制波長領域の存在は日光苅麻疹の発症機序解明に重要な所見の1つで,他症例での今後の検討がまたれる.同一部位反復照射での膨疹惹起回復には4日を要し homochlorcyclizine 内服は膨疹誘発を6MUDでも阻止した.