日本皮膚科学会雑誌
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91 巻 , 6 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 石橋 康正, 井上 由紀子, 竹原 和彦, 松川 中, 余 幸司, 久木田 淳
    1981 年 91 巻 6 号 p. 613-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    42歳,男子の Pringle 病患者顔面に見られた桑実状腫瘤及び局面状皮疹にっき体外培銑を試み次の結果を得た. 1)桑実状腫瘤から遊出する非上皮性細胞は,単一な形態を取らず,大別して小樹枝状細胞(SDC),大樹枝状細胞(LDC),蜘蛛状細胞(SC),乏樹枝状細胞(ODC)及び多核巨細胞(MGC)の5型が識別された. 2)ODC 及び MGC は継代培養不能であった. 3)LDC は,殆んどそれのみから或る場合,継代培養3代以上不能であった. 4) SC は形態学的に glia cell に類似していた. 5) SDC は形態・培養態度の面で線組芽細胞に近いものと推測された. 6)局面状皮疹からは SDC, LDC 及び SC に近い細胞の遊出が見られたが,ODCは殆んど MGC はまったく見られなかった.
  • 池澤 善郎, 石井 則久, 長谷 哲男, 永井 隆吉, 奥田 研爾, 荒井 一二
    1981 年 91 巻 6 号 p. 629-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    ICR マウスを用いて DNFB 接触過敏症に及ぼす invivo と in vitro の MOPC 315 処理の効果を検討した. 1)塗布感作時または過敏反応誘発時の in vivo MOPC315 処理によって, DNFB 接触過敏症の増強がみられたが,感作前の in vivo MOPC 315 処理によってはみられなかった. 2) DNBSO3Na (DNBS) ないし DNP-modified syngeneicspleen cell(DNP-SC) の静注による tolerance の誘導時および誘導7日後に in vivo の MOPC 315 処理を行ったが,明瞭に tolerance をおさえる効果はみられなかった. 3)DNBS ないし DNP-SC の静注によって誘導された tolerant sc のトラソスファーによる抑制活性は,in vitro の MOPC 315 処理によって阻害された.このMOPC 315 による抑制活性の阻害作用は, DNP-BSA 結合羊赤血球によって吸収されることから, MOPC 315 の抗 DNP 抗体活性に関連していることが示された.しかしながら DNP-protein conjugate で BALB/c マウスを免疫して得た抗 DNP 抗体には, MOPC 315 とは異なり in vivo 処理による接触過敏症の増強効果も in vitro 処理による suppressor cell の抑制活性に及ぼす阻害効果もみられなかった. 4) DNP-SC によって誘導された suppressor cell の DNFB-immune lymph node cell に対する抑制活性は,in vitro MOPC 315処理によってm害された.そのため MOPC 315 が effectorphase に働く splenic suppressorcellの抑制活性を阻害することが示された. 以上の成績から in vivo MOPC 315 処理による DNFB 接触過敏症の増強は MOPC 315 により splenicsuppressorcell の抑制活性が阻害されるためと推察された.またこの suppressor cell の抑制活性に及ぼす MOPC 315 の阻害効果について suppressor T cell のi diotype と抗 idiotype に関する最近の知見をもとに若干の考察を加えた.
  • 長谷井 和義, 市橋 正光
    1981 年 91 巻 6 号 p. 637-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    Harber 分類Ⅲ型日光蕁麻疹の1例を報告した.患者は42歳主婦. Slide projector 光源(360~700mm)で膨疹誘発可. Passive, revetsepassive transfer. porphyrin 全て陰性.膨疹の action spectrum は 400~500nm. 530nm 以上の可視光線(東芝色ガラス・フィルター0-53使用)で膨疹発生抑制.以上の結果より projector 光源波長領域(360~700nm)中 action spectrum は 400~500nm であり,より長波長の 530~700nm は inhibitionspectrum と考えられた.この抑制波長領域の存在は日光苅麻疹の発症機序解明に重要な所見の1つで,他症例での今後の検討がまたれる.同一部位反復照射での膨疹惹起回復には4日を要し homochlorcyclizine 内服は膨疹誘発を6MUDでも阻止した.
  • 永代 絹男
    1981 年 91 巻 6 号 p. 645-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    プロスタグランジン(PG)E2 および F2α が UVB 皮膚炎の紅斑において,その化学的作用物質としての条件を満たすかどうかを,モルモットを用いて検討した.紅斑の経過と表皮の PGF2 および PGF2α の経時的変化との間には完全な平行性は認められなかった.すなわち,PGE2 脳およびPGE2αは照射後1~3時間で急激に増加し,12時間まで高い値を保った.一方,紅斑は比較的ゆっくり反応か進み12時間でピークに達した.次に,PGE1 , PGE2 , PGF1α および PGF2α を皮内注射し,その紅斑の経過を観察したが,4種の PG によってひきおこされた紅斑は弱かった.さらに,PG の合成阻害剤であるインドメタシンを用いて紅斑の抑制を検討したところ,紅斑は3~12時間で著明に抑制された.以上の結果から, UVB 皮膚炎の紅斑については,少なくとも12時間までは PG がかなり重要な役割を果しているようであるが,その中で PGE2 および PGF2α の作用は今まで考えられていたほど服要なものとは思われなかった,
  • 武 誠
    1981 年 91 巻 6 号 p. 653-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎(以下AD)患者の皮膚反応の異常を検索するために,皮膚での生理的食塩水(以下生食),compound 48/80(以下comp. 48/80) および house dust (以下HD)に対するマクロファージと好中球の遊走性を skin window 法を用いて検討し,以下の結果を得た, 1)AD 患者では健康人に比較し,生食と comp. 48/80 に対しては,マクロファージの遊走率の減少,換言すれば好中球の遊走率の増加が認められた. 2)健康人では生食に較べ comp. 48/80 における方が,マクロファージの遊走率の減少,換言すれば好中球の遊走率の増加が認められたが,AD 患者では生食と comp. 48/800 間のマクロファージと好中球の遊走率に差は認められなかった. 3)HD に対する即時型皮内反応陽性 AD 患者のうち HD 滴下により skin window 部に好酸球の道走が認められる AD 患者群では,好酸球の遊走が認められない AD 患者群に較べ,HD 滴下24時間後の skin window 部でのマクロファージの遊走率の増加が認められた.これらの結果より,AD 患者の皮膚の反応性が健康人のそれとは異なることと,即時型アレルギーの局所において好酸球とともにマクロファージが関与していることが示唆された.
  • 堀 真, 江上 和也, 広瀬 寮二, 鳥山 史, 里見 行義, 中浦 優, 篠田 英和
    1981 年 91 巻 6 号 p. 659-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    すでに第1報において報告したように,化学発癌剤 20-Methylcholanthrene で誘発したマウスの keratoacanthoma 型の squamous cell carcinoma (以下K型SCC)はfoUicuIar origin であることはあきらかであるが,ヒト非瘢痕部に発生し,臨床的に keratoacanthoma に酷似する squamous cell carcinoma もマウス K 型 SCC およびヒト熱傷瘢痕癌との臨床的,組織学的な比較検討より follicular origin であると思われた.すなわち,両者ともに,肉眼的に keratoacanthoma に酷似し,組織学的に正常表皮より反転し,真皮に向かって腫瘍性増殖が始まること,毛嚢上皮より悪性化か始まる所見がみられること,腫瘍細胞で構成された毛嚢様構造がみとめられ,同部に trichilemmal keratinization がみられることなどつよく foUicular origin が考えられた.以上のような結果より,非瘢痕部に発生し,肉眼的にkeratoacanthoma に類似する腫瘍は foUicular origin であり pseudoglandular squamous cell carcinoma のうち keratoacanthoma 型の腫瘍もマウス K 型 SCC と同一範縞に入るものであると結論した.
  • 鈴木 啓之, 飯田 利博, 山口 全一, 森岡 貞雄
    1981 年 91 巻 6 号 p. 667-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    白色斑と疣状丘疹とが併発した列序性母斑の5歳男子例を報告した.白色斑部と疣状丘疹部のいずれにも願粒変性がみとめられた.電顕的にも両部位のケラチノサイトの変化は同一の所見を呈し,両皮疹とも同一の基盤に立つ疾患と思われる.主たる変化は細胞の浮腫性膨化,トノフィラメント東の凝塊形成,球形ならびに粗大ケラトヒアリン顆粒の出現である.メラノサイトにはメラニン産生能の存在が示唆された.両皮疹部の真皮にはメラニン貪食細胞がみられ,メラノソームの転送に障害があるように思われる.白色斑部ではケラチノサイト内メラノソームが豊富であるが,一方疣状丘疹部ではそれが殆んど認められなかった.これは両皮疹部におけるケラチノサイトの活動能の差によるのであろうと推論した.
  • 広谷 哲也, 真鍋 求, 小川 秀興
    1981 年 91 巻 6 号 p. 677-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    細切した人足蹠角層を,8M Urea・50mM Tris・HCl(pH 9.0) にて処理し,次いで Trypsin 消化後,蔗糖密度勾配法を用い内容の溶出した角質細胞膜画分を単離しか. これに超音波処理を行ったのち,さらに Trypsin 消化1時間,又は尿素抽出24時間を施行した.以上より得られた各膜画分について,形態学的,生化学的解析を行った.我々の手法下で最終的に精製された細胞膜は,三層構造を保ち,内膜は 150Å に肥厚した膜様構造として観察された.アミノ酸組成では half-cystine 値は94/1000, (Trypsin処理後),105/1000(Urea処理後)と従来の報告値の約2倍の高値を示し,また, £-(r-glutainyl)-lysine 結合の構成成分である Glutamic acid 値および Lysine 値もそれぞれ高値を示した.このアミノ酸分析値と組織化学的所見から,S猽 結合は角質膜細胞膜に大部分局在しその肥厚補強化に重要と思われた.
  • 1981 年 91 巻 6 号 p. 681-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
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