日本皮膚科学会雑誌
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皮膚および骨病変を呈したPolyvinylpyrrolidone(PVP)沈着症―ヒトの皮膚および血清中のPVPの科学的分析―
向井 秀樹
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1982 年 92 巻 1 号 p. 41-

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抄録
PVP 沈着症と考えた患者の生検皮膚および血清を用い,化学的に PVP の同定,定量を試みた. 1)赤外線分光光度計による方法(IR法)は,0.02mg/KBr 錠以上含まれている際には最も信頼すべき同定法であるが生体試料中の微量の PVP 定量法としては適していない. 2) Vital Red による比色法(VR法)は 1~40ppm の間まで定量可能であり,PVP 分析法としては IR 法に比し鋭敏である. 3) VR 法を用い,患者の皮疹部(19.8ppm,湿組織19.8μg/g)のみならず無疹部(11.6ppm,湿組織11.6μg/g),血清(0.2ppm, 2.2μg/10ml)においても PVP を同定,定量することができた. 4) VR 法の結果により,自験例を PVP 沈着症と診断した.
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© 1982 日本皮膚科学会
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