1984 年 94 巻 9 号 p. 1061-
EDTAおよびTrypsin処理により分離されたモルモット表皮細胞をPercollを用いて分画し,各分画についてSH基およびS-S結合を定量した.染色は,N-(7-dimethylamino-4-methyl-3-coumarinyl)maleimideを用いておこない,顕微螢光測光により測定した.その結果,SH基は基底細胞に相当するhigher density fractionにおいて少なく,有棘細胞および顆粒細胞に相当するintermediate density fractionおよびlower density fractionに多く存在するのがみとめられた.これに対してS-S結合は,各層の間に差がなかった.