抄録
表皮細胞の動態を知るためには,細胞個々のDNAおよびRNAを同時に解析する必要がある.Acridine Orangeに染色されたDNAは緑色の,そしてRNAは赤色の蛍光を発することが知られているので,これを利用してモルモット表皮基底細胞の解析をおこなった.染色の特異性の検討は,ヒト末梢血リンパ球を用いる酵素消化試験によった.その結果,DNAの分布はFeulgen反応と同じく2峯性であり,RNAは単峯性であること,そして細胞周期各期の割合もFeulgen反応の場合と略同様であることが見出された.また,DNAとRNAの相関図より算出されたG0/Gの比より,非刺激時にあって基底細胞の多くはG0期にあること知った.