筑波大学臨床医学系皮膚科
1986 年 96 巻 12 号 p. 1239-
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最近5ヵ月間(1985年6月~同10月まで)に,特異な臨床像を示すスポロトリコーシスを3例観察した.第1例は66歳の男で,鼻尖に腫瘍形成を示し,かつ表面にカンジダの混合感染がみられた固定型であった.第2例は60歳の農婦の左側の肩甲下部に生じた固定型で,尋常性乾癬の治療中に併発したものであった.第3例は72歳の農婦で,左0・ノ小結節の集合からなる原発病巣があり,前頚部皮下に転移巣がみられたリンパ管型で,痂皮内に多数の菌糸と胞子が認められた.全例ヨードカリ内服で治癒した.