日本皮膚科学会雑誌
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帯状疱疹におけるNK活性の検討
永井 透
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1987 年 97 巻 8 号 p. 931-

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抄録

帯状疱疹におけるNK活性を測定し,その発症や治癒,重症度の決定におけるNK細胞を中心とした細胞障害機構の関与の有無について検討した.軽度群では,発症期にNK活性の一過性の上昇がみられたが,中等症群では上昇はなく,重症群ではむしろ発症期にNK活性の低下がみられ,内因性レベルの低下も推測された.重症例におけるNK細胞の機能的異常が示唆されたが,その詳細は不明である.IFN-β添加に対する反応性は正常であったが,IL-2に対する反応は重症度に関係なく一律に低下しており,これが本症の発症に関与している可能性も考えられる.遅延型皮膚反応や血清IgG値などの他の免疫パラメーターとNK活性との間に関連性は認められなかった.以上,帯状疱疹の発症,特にその重症度の決定にNK細胞が一定の関与をしていることが強く示唆された.

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© 1987 日本皮膚科学会
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