抄録
マウス表皮keratinocyteを培養し,そのcolony形成におよぼす各種細胞増殖因子,細胞外基質の効果,feeder layerとしてマウス3T3細胞およびマウス前脂肪細胞(ST13)を用いたときの増殖反応性について検討した.各種増殖因子のうち,特にhydrocortisoneは,keratinocyteのcolony形成に対して最も強い促進効果を示した.用いた9種類の細胞外基質のうち,collagen類がkeratinocyteの増殖を最もよく支持した.なかでも,Ⅰ型とⅣ型collagenが他よりもまさっていた.前脂肪細胞をfeeder layerとした検討では,未分化な状態では,colony形成能がfeeder layerを用いない場合の約1.4倍に増加したが,脂肪細胞に分化した状態では促進効果はみられなかった.一方,3T3細胞をfeeder layerに用いると,colony形成能は約1.8倍に増加した.前脂肪細胞は,3T3細胞と同様keratinocyteに対しfeeder layerとしての効果があると考えられた.