2008 年 29 巻 p. 3-10
本研究では,中高年ローイング愛好者と低レベルの運動習慣を持つ中高年者を対象に,身体組成,心肺体力,筋力,血液検査,そしてメタボリックシンドローム(MS)の観点から諸測定を行った.その結果,中高年ローイング愛好者は,同年代の他の運動愛好者に比べ,身体組成,心肺体力,筋力ともに優れており,血液検査の結果からローイング運動が血中脂質異常を改善する可能性が示唆された.MSの基準においては,内臓脂肪について更なる検討が必要であるが,その他の危険因子については他の運動愛好者と比較して低い割合であることが示された. 従って,本研究よりローイング運動は中高年者における生活習慣病リスクを軽減し,さらに健康増進につながる心肺体力および筋力の保持を可能にすることが強く示唆された.