デサントスポーツ科学
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Print ISSN : 0285-5739
研究論文
ファン付きベストの着用が夏季の屋外練習時における高校生アスリートのパフォーマンスと熱中症予防効果に及ぼす影響
大谷 秀憲
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2025 年 46 巻 p. 209-220

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抄録

本研究では,ファン付きベストの着用が夏季快晴条件下の屋外での高強度部活動練習時における高校生アスリートの持久性パフォーマンス及び熱中症予防効果に及ぼす影響について検証することを目的とした.被験者は高等学校サッカー部に所属する男性10名とした.被験者は8月下旬の快晴の日に,2時間のサッカーの練習を,ファン付きベストを着用した条件 (VEST) 及び着用していない条件 (CON) の2条件で,それぞれの別の日に同じ練習内容で実施した.平均皮膚温,心拍数,温熱感はVEST群がCON群よりも有意 (全てP<0.05) に上昇が抑制された.自覚的運動強度は,VEST群がCON群よりも有意な低値 (P<0.05) を示した.GPS測定による総移動距離は,VEST群がCON群よりも有意な低値 (P<0.05) を示した.本研究の結果から,高校生アスリートにおける夏季快晴条件下の屋外での高強度部活動練習時には,ファン付きベストの着用により体温調節系の負担が軽減し,熱中症予防に効果的であることが確認された.一方,ファン付きベストを着用した時は着用しない時と比べ,練習中の持久性パフォーマンスは制限される可能性が示唆された.

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© 公益財団法人 石本記念デサントスポーツ科学振興財団
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