衣服内環境を簡便かつ安価に評価するデバイスの開発は,熱中症予防等を目指した新たな衣服開発にとって重要である.本研究では,我々が開発した衣服内環境を評価する固定具の有効性を,屋外での運動時の測定から明らかにする.陸上競技部に所属する長距離選手11名が,全員同じ日程で夏季2日間の実験に参加した.研究参加者は開発した固定具をコロジオンで胸部と背部に貼り付け,衣服内温湿度を測定した.研究参加者は屋外で30分間の中強度ランニングを2セット実施し,1セット目は2日間とも一般的なポリエステル生地のTシャツを着用した (CON).2セット目は通気性の高い比較的新しい市販Tシャツ (Dry Aero Flow, DAF) あるいはCONを着用した.その結果,研究参加者全員において衣服内環境を測定することができた.1セット目の衣服内温湿度は条件間で差がなかったものの,2セット目の衣服内湿度はDAFがCONより低値を示した (全てP <_ 0.048,衣服の主効果).これらの結果は,本研究で開発した固定具は屋外における衣服内環境の測定に有用であることを示している.