2025 年 46 巻 p. 3-11
インターバル運動は,心血管疾患に罹患した個人の心血管機能の改善を達成するために継続運動よりも有効性が高いことが評価されている.先行研究では,インターバル運動による内皮機能に関連する血管シェアストレスが継続運動よりも増加することが確認された.しかし,継続運動と比較して,インターバル運動が脳内皮機能を改善し,脳血管疾患のリスクを低下させるかどうかは明らかでない.そこで,本研究ではインターバル運動が脳血管シェアレイト( SR)の増加だけでなく,脳血管内皮機能が継続運動と比較してより改善するかどうかを確認することを目的として実験を行った.7名の健康な男性(平均年齢21±0 .6歳)が実験に参加し,セミリカンビントエクササイズバイクで32分間のインターバル運動及び同じ作業量の継続運動を行った.脳内皮機能( cFMD)は,運動前(事前),運動後15分および運動後40分に測定・評価した. cFMDは,二酸化炭素分圧が約9 mmHg上昇した30秒間の高炭酸性暴露に対する内頸動脈血管径の最大拡張率(基準値からのΔ%)を超音波法により算出して評価した.結果として,インターバル運動および継続運動の試行後にcFMDは基準値から変化せず,条件間に有意な差異は観察されなかった(運動後15分,7 .47± 4.92% vs 5.66±4.21%;運動後40分,5 .91±4.01% vs 6.16±2.26%; p=0.442).これらの結果から,インターバル運動の脳内皮機能に対する有用性は認められなかった.