デサントスポーツ科学
Online ISSN : 2758-4429
Print ISSN : 0285-5739
研究論文
関節マーカーと3DMRIを用いた変形性膝関節症保存療法の個別化治療モニタリング
橋本 祐介西野 壱哉飯田 健荻 久美前島 悦子
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2025 年 46 巻 p. 88-97

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抄録

対象と方法 安定期変形性膝関節症 (膝OA) 患者の内,本研究に同意を得た7名を対象とした.研究開始時と3ヶ月後に臨床評価,MRI撮像と採血を行い,血清COMP値を測定した.臨床評価,日常の活動指標 (1日歩数や距離) ,軟骨体積,血清COMP値の相関を検討した. 結果 すべてlow impact sportsの症例であった.血清COMP値が増えると軟骨体積が減るという負の相関傾向を認めたが,その他の日常の活動指標,臨床評価,筋力とは相関を認めなかった.自覚的膝臨床評価 (KOOS;点数が高い方が成績がよい) の変化量は2ステップテスト (数字が高いほうが機能がよい) の変化量と正の相関,ロコモ25 (点数低い方がロコモ度が低い) の変化量と負の相関を認めた. 考察と結論 血清COMP値は早期OA変化を検出できるとされている.本研究においても血清COMP値変化量は軟骨摩耗量を反映しており,軟骨摩耗変化を鋭敏に検出できることが示された.一方,血清COMPと臨床評価が相関しなかった.本症例はlow impact sportsを行う者に限られ,急速な増悪症例は存在しなかったためと考えられる.

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