本研究では,身体活動量と有酸素性運動が高脂質食摂取後の血中中性脂肪濃度と血管内皮機能に及ぼす影響を検討した.健常成人6名を対象に,以下の3条件で5日間の実験を実施した:不活動 (≦5,000歩/日),不活動+運動,活動 (≧10,000歩/日) +運動.初めの2日間は全条件5,000-7,500歩/日とし,次の2日間は各条件の活動量とした.4日目午後に60分間の自転車運動を実施 (運動条件のみ),5日目朝に脂質負荷試験を行い,食後生理応答を6時間後まで評価した.血清中性脂肪濃度は,活動+運動条件において不活動条件よりも平均34%低値を示した (p<0.05).血管内皮機能は,不活動条件で食後2,4時間後に有意に低下した (p<0.05).また,活動+運動条件で食後2時間後に不活動条件よりも高値を示した (p<0.05).不活動+運動条件では,他条件との有意な差が認められなかった.有酸素性運動が食後高脂血症や血管内皮機能低下を軽減する効果は,日中の身体不活動によって制限される可能性が示唆された.