抄録
本研究では、小学館の学年別学習雑誌(学年誌)におけるゲームに関する記事の内容を精査し、子ども向け雑誌をゲームメディアとして捉え、研究や調査に活用する上で有用な記事の分析枠組みを構築し、その資料特性を明らかにすることを試みた。結果として、ゲーム機毎の分類と、「遊び」「教育」「PR」を軸とする記事内容分類を作成し、学年誌を多角的に分析可能となった。さらに、作成した分類と分析シートを活用し、資料特性を明確化するための予備的な分析を1975〜1987年までの記事を用いて進め、既存のゲーム研究における言説とは異なる見方でゲーム文化についての考察が可能になることが示唆された。