抄録
ゲーミフィケーションの教育分野への応用についてわが国でも先行例が幾つか報告されているが、初等中等教育の例に比べて、高等教育の例は限られている。本稿では、我が国の高等教育にゲーミフィケーションを導入する場合を想定し、そこでの報酬のあり方について検討した。先行例や自己決定理論の成果を踏まえたうえで、我が国の大学で実現可能な報酬を設計し、受講者の希望するものとの整合性を調査した。調査の結果、周囲からの称賛、提出物等への素早いフィードバック、そして自らの進捗状況に関する情報が求められていることが明らかになった。