抄録
VR ゲームでは、実際には危険を伴うアクティビティを仮想環境で再現して安全に体験することができる。本研究では、VR 上での安全かつ十分な再現がされていないアクティビティとして「クライミング」に注目した。現在公開されているVR クライミングゲームでは、両手のコントローラでVR 空間上の壁を掴んで壁をよじ登る体験ができるが、これらの作品では両手による操作のみに注目されており、本来重要な脚の動作について考慮されていない。本研究では、現在標準的な操作となっている手のみを使った操作に対し、脚の動きを取り入れた操作を提案する。また、立位に比べて安全な座位型の体験で発生する身体の動かしにくさを、脚動作のリダイレクションによって解決する。これにより、実際のクライミングに近い操作ができるVR クライミングシステムを開発し、体験を向上させる。検証実験を通して、提案手法の操作は従来操作と比較して、登っているような感覚を強め、楽しさを向上させることを明らかにした。