抄録
アクションゲームでは,攻撃命中時に表現される視覚効果をヒットエフェクトと呼ぶ.その代表例である画面振動は,力による衝撃が起こったかのような感覚を与え,攻撃の手応えを強調する演出として広く用いられている.実際のゲームでは複数のヒットエフェクトを組み合わせて用いることが多いが,組み合わせによる効果は定量的に明らかにされていない.そこで本研究では,画面振動,スローモーション演出,ヒットストップの単独条件3種と,画面振動をこれら2種にそれぞれ組み合わせた条件2種について,一対比較法により印象を主観評価した.その結果,0.1〜0.2秒の範囲では,組み合わせ条件は単独条件を有意に上回る「加算効果」と,ヒットストップとスローモーション演出の差が打ち消される「マスキング効果」が確認された.また持続時間が0.4秒に達すると,これらの効果が消失することから,効果を最大化する最適な持続時間の存在が示唆された.