道南医学会ジャーナル
Online ISSN : 2433-667X
臨床工学技士による手術室におけるタスクシフト・シェアの取り組み
横山 周平江口 洋幸若狭 亮介石本 圭祐笹谷 青雅瀧本 房壽雲母 公貴上原 浩文青栁 美穂慶谷 友基
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 7 巻 1 号 p. 11-13

詳細
抄録
【はじめに】医師の働き方改革を推進するためのタスクシフト・シェアを受け、臨床工学技士法の一部改正により「手術室での内視鏡用ビデオカメラの操作」が臨床工学技士(以下、CE)の新たな業務の一環として追加された。当院では、令和元年11月から呼吸器外科領域の胸腔鏡補助下手術において、医師に代わりCEが内視鏡用ビデオカメラ操作を行うScope Operator業務(以下、SO業務)を開始したので報告する。 【経過】SO業務に先立ち、医師から解剖学やカメラ手技の指導、看護師から手洗い・ガウンテクニック等の指導を受け、業務を開始した。開始時は担当CE2名体制で、現在4名体制に増員し、これまでに287症例のカメラ操作を行った。開始当初は完全鏡視下肺葉切除術のみの対応であったが、現在では肺部分切除術や肺区域切除術など多くの症例に対応可能となっている。 【結果】CEによるSO業務移行後、特に大きなトラブルもなく手術を終えることができている。また、CEのカメラ操作ミスによる開胸手術への移行症例は無かった。医師からの意見を参考とするためアンケートを実施し、「手術に参加する医師を削減できる」、「他の業務への対応が迅速になる」、「修練医への教育に貢献している」との前向きな回答を得られている。 【考察】医師に代わりCEがSO業務を対応した場合でも、問題なく手術が行えており、医師の負担軽減に貢献することができたと考える。清潔野で医療機器についての専門性を発揮し、機器不具合等への迅速対応や、故障を未然に防ぐなど修理費削減にも貢献できると考える。また、SO業務がCEの活躍の場を広げ、医師と協力し手術に直接貢献できることで、スタッフのキャリア形成やモチベーション向上に繫がったと考える。 【結語】CEによるSO業務は、医師業務のタスクシフトが可能で、安全で円滑な手術運営に有用な取り組みである。
著者関連情報
© 2024 道南医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top