Dental Materials Journal
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歯科用チタン
アメリカにおける研究の推移
中島 裕岡部 徹
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1996 年 15 巻 2 号 p. 77-90,249

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抄録
近年,チタンは材料学研究者や臨床医に大きく注目を浴びてきている.アメリカでのチタンの生体材料としての歴史は,1940年にチタンインプラントの動物実験が行われた時から始まる.その後,1959年,口腔内インプラントを作製するにあたりチタン鋳造の必要性をアメリカのBedgerとPlogerがはじめて唱えた.1977年には最初のチタン鋳造による歯科補綴物が作製する試みがなされたと報告されている.過去10年間,IADRおよびAADRにおいてチタンに関連する発表数は毎年増加し続けている.大多数の研究発表は,アメリカからの研究であるが,そのうち半数以上は歯科用インプラントに関連したものである.チタン鋳造や補綴物としての応用に関するアメリカからの報告は,近年増加しているものの,今のところ数が限られている.このレポートは,アメリカにおける歯科用チタンの発展と研究の動向を報告する.
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© 日本歯科理工学会
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