1985 年 4 巻 1 号 p. 25-32,120
溶融2元系Ni基合金の酸素濃度を固体電解質を用いた電気化学的方法により評価した。そのセルは,Pt|Mo+MoO2|ZrO2(MgO)|O(液体)|Moである。熱起電力(EMF)から決定する酸素活性は純NiにCuを添加した時増加した。すなわち,酸素濃度は,その添加量が1wt%以上30wt%までの時,純Niでの値よりも大きくなった。2元系Ni-Cr合金では,5, 7および10wt%ほどCrを含有すると,純Niよりも大きい酸素濃度を示すように思われ,15および20wt% Crの添加によって,純Niよりもより低い酸素濃度を呈するものと推測できる。