抄録
金属焼付陶材の熱衝撃試験をコンピュータシミュレーションした。すなわち,初めに3次元熱伝導有限要素法を利用して陶材中の温度分布を求め,その結果をもとに梁の理論から試験片内の内部応力を計算した。シミュレーションは陶材,陶材-オペーク陶材,陶材-オペーク陶材-合金の3種の試料について試みた。そして,板厚,熱膨張係数,焼き入れ温度とTransient stressとの関係について調べ,以下の結論を得た。
αm(金属)<αp(陶材)の場合,αm=αpの場合よりも陶材表面の応力は高く,界面での応力は低くなる。また,αm>αpの場合には陶材表面の応力は低くなるが,界面での応力は高くなる。金属焼付陶材の界面破壊を防ぐにはαp-αmが2×10-6°C-1より小さくなくてはならない。
熱膨張係数の異なる3種の合金に同じ陶材を焼き付け,熱衝撃試験を試みた結果はシミュレーションの結果と良く一致した。