抄録
雌雄ラットに14C-argipidineを単回または連日静脈内投与したときの,argipidineの血漿中濃度推移,分布,代謝,排泄および蓄積性について検討した.
1.単回投与時の血漿中放射能濃度および未変化argipidine濃度は,約4min (T1/2α)および80min (T1/2β),および約3min (T1/2α)および20min (T1/2β)の半減期でそれぞれ速やかに消失した.
2.肝,腎および消化管中に高い放射能分布が認められた.雄性ラットに14C-argipidineを21日間連日投与したとき,組織および臓器への蓄積は認められなかった.
3.尿,糞中主要代謝物はargipidineのtetrahydroquinoline環が芳香化されたM-1であった.
4.14C-Argipidineを単回または連日投与した後24hrまでの尿および糞中に,投与放射能のほぼ90%が排泄された.胆汁中への放射能の累積排泄率は,投与後48hrまでに約90%に達した.