1995 年 10 巻 2 号 p. 190-196
ビーグル犬に[14C]-alendronate0.05mg/kgを単回静脈内投与したのちの血中動態,骨中分布,代謝および排泄について検討した.
1.ビーグル犬に[14C]-alendronateを単回静脈内投与したのちの血漿中放射能濃度は3相性の消失を示し,各相の半減期はそれぞれ25分,1.6および12.2時間であった.
2.ビーグル犬に[14C]-alendronateを単回静脈内投与したのち168時間までの尿糞中累積放射能排泄率はそれぞれ36および8%であり,尿中の放射能のほとんどは投与後24時間までに排泄された.
3.ビーグル犬に[14C]-alendronateを単回静脈内投与したのち168時間の長管骨中の放射能濃度は249から365ng/gであり,頭蓋冠および椎骨中の放射能濃度はそれぞれ40および392ng/gであった.ラット同様骨の種類によって放射能濃度の差が認められた.長管骨のオートラジオグラフィーでは,骨幹部に比べ骨幹端および骨端部に高い放射能分布が見られ,特に成長板に沿って最も高い放射能分布が観察された.