抄録
14C-ONO-5046·Naをラットに反復静脈内急速投与した時の血漿中濃度-時間推移,分布および排泄試験を検討した.さらに,ONO-5046·Naを反復投与した時の肝薬物代謝酵素活性への影響についても検討した.
1.14C-ONO-5046·Naを1mg/kgの用量で1日1回7日間反復静脈内投与した時の薬物速度論的パラメータは単回投与時と差はなかった.
2.雄性ラットに14C-ONO-5046·Naを1mg/kgで1日1回7日間反復静脈内投与してもほとんどすべての組織で放射能は単回投与時得られたパターンと同様,速やかに減少した.
3.7日間反復静脈内投与期間中,投与した放射能は一定の割合で尿および糞中に排泄された.最終回投与後72時間の尿中累積排泄率は雄性ラットで71.9%,雌性ラットで93.9%であった.また,糞中累積排泄率はそれぞれ33.4%および14.3%であった.
4.雄性ラットにONO-5046·Naを1,10および30mg/kgの用量で1日1回7日間反復静脈内投与した時,ミクロゾーム蛋白含量および薬物代謝酵素活性は変化しなかった.