日本外傷学会雑誌
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症例報告
緊急気道確保が必要であった喉頭外傷の1例
藤塚 健次中野 実二宮 洋高橋 栄治中村 光伸宮崎 大町田 浩志鈴木 裕之雨宮 優小倉 崇以原澤 朋史
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キーワード: 喉頭外傷, 気道確保
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2015 年 29 巻 3 号 p. 355-357

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抄録
 83歳,男性.交通事故にて当院搬送となった.両側声帯麻痺による上気道閉塞を認め,呼吸状態の悪化があり,気道緊急の状態となった.経口気管挿管を施行し,CTにて甲状軟骨骨折を認めた.後日,気管切開を施行し,保存的加療の方針で転院となった.喉頭外傷は稀であり,急性期の治療は気道確保である.受傷機転や症状から喉頭外傷を認知し,気道緊急時には確実な気道確保を行う.喉頭外傷合併時には,気道確保処置にて気道閉塞を起こす可能性があるため,気道緊急に備えた十分な準備が必要である.
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© 2015 一般社団法人 日本外傷学会
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