抄録
健常人被験者において,bermoprofenの単回投与試験(5,10,20,40mg)および反復投与試験(15,20mg 1日3回1日間投与試験および20mg 1日3回5日間計13回投与試験)を実施し,血漿中では未変化体と代謝物M1~M3を,尿中ではこの他にbermoprofenとM1のグルクロン酸抱合体の濃度を測定し,以下の知見を得た.
1.Bermoprofen単回投与後の平均血漿中未変化体濃度は,投与後0.5~1時間で最高値に達し,その濃度は5,10,20,40mg投与でそれぞれ164,247,415,1,325ng/mlとほぼ投与量に対応して増加した.血漿中からの消失は二相性を示し,見掛けの半減期はα相が0.5~0.8時間,β相が1.9~2.1時間と速やかであった.血漿中M1濃度は,投与後1~2時間に未変化体のそれよりも若干遅れて最高値に達し,その濃度は未変化体より高かった.M1は見掛けの半減期がα相1.5~1.7時間,β相6.0~7.3時間で,未変化体より緩徐に消失した.M2およびM3の血漿中濃度は未変化体のそれの1/30以下と微量であった.
2.BermoprofenとM1の血漿たんぱくとの結合率は,ともに99.5%以上であった.
3.Bermoprofen単回投与後48時間までの尿中総排泄量は,投与量の66~75%と投与量によらずほぼ一定であった.その大部分(投与量の44~49%)はM1のグルクロン酸抱合体であり,ついでbermoprofenのグルクロン酸抱合体であった.これら抱合体が尿中総排泄量の80%以上を占排めていた.非抱合のbermoprofenとM1~M2の排泄量は,おのおの投与量の2~5%と少なかった.
4.1日3回5日間計13回反復投与試験において,最終投与後の未変化体とM1の血漿中動態は,単回投与試験のそれと変化が認められなかった.また,尿中代謝物の創合も単回投与試験時と同様であった.したがって,bermoprofenの生体内動態は,反復投与によって影響を受けないものと推測される.