1989 年 4 巻 5 号 p. 553-561
1.P-4をラットに経口投与した後の尿,胆汁中代謝物の検索を行い,9個の代謝物を同定した.
2.14C-P-4を経口投与した後の未変化体濃度は,門脈血が末梢血より4~16倍高く,P-4は肝などの初回通過効果を受けることが示唆された.
3.14C-P-4を経口投与した後の尿,胆汁中代謝物の測定結果から,尿中へは主に代謝の進んだDPr-P-4(N → O)として排泄された.胆汁中には未同定の極性代識物を主としてBA,ω-1-OH-Pr-BA,ω-1-OH-Pr-BA(L),ω-COOH-P-4などが排泄された.
4.14C-P-4経口投与後の尿,胆汁中の抱合体は,投与量の約3~4%程度であり,量的には少ないものと考えられた.